久しぶりに会う親父は、一回りどころか二回りも三回りも痩せ細って、肌もボロボロ、息もぜえぜえしながら、テレビを観ては暴言や文句ばかり、何を言っても文句と愚痴ばかり。
傷みに傷んだ抜けた歯に、ろくに頭も洗ってないからずっと痒そうで、立ち上がるのも辛そうな感じさえするわで。
前に来た父のアパートには、もう少し何かしら食べ物があったと思うけど、今回は懐かしいから買ったと言うパンの耳。
始発で東京を発って着いたアパートで、正月最初の食事は、なんとも言えない気持ちで食べる薄っぺらいパンの耳だった。
耳も遠くなって、物忘れも酷い、がりがりに痩せ細った荒れた体に、いつ洗ったのかも怪しい服。
見てるだけで辛くなるようなそんな父親の姿は、さすがに悲しかった。
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